令和3年度 いずみの国歴史館秋季企画展「希うーいのりのかたちー」
■概要
古来より人は祈りを奉げてきました。恵みを求めるものや繁栄を願うもの、鎮魂や平穏を祈るもの、はたまた現世利益を求めるものと「祈り」は多岐にわたり、祈る対象も自然・カミ・神仏と様々でした。それはこの和泉の地にかつて暮らした人々も同様でした。彼らが残した「祈り」に関連する資料は多岐にわたります。縄文時代の仮面や弥生時代の石棒、勾玉、奈良時代の土馬など「まつり」や「まじない」に関する資料。お経の一部が刻まれた須恵器や金属製の仏器を模倣した須恵器など仏教に関連する資料。なかでも『日本書紀』の仏教伝来関係記事に登場する「池辺直氷田」以来崇仏を伝統とする池辺家(和泉市仏並町)は、平安時代の比叡山高僧覚超僧都が生まれ育ったと知られ、覚超自筆の「修善講式」(重要文化財)や鎌倉時代の写本をはじめとした様々な資料が代々伝えられています。
また、市史編さん事業に伴う古文書調査では、村々と寺社に関係する資料のほか、大般若経、仏像など様々な文化財が発見されています。
本展では、遺跡から出土した祭祀に関連する資料や、古墳の副葬品、古代寺院の瓦などの考古資料と、大般若経や中世文書、仏像、池辺家に伝わる資料など文化財・歴史資料の数々をあわせて展示いたします。
本展のタイトルである「希 こいねがう」とは「強く願い望むこと・切望すること」を意味します。和泉の地に暮らした人びとの切なる願いに触れてください。
■主な展示資料 (展示資料の一部入替があります)
土製仮面 縄文時代 仏並遺跡(レプリカ) (公財)大阪府文化財センター蔵
翡翠製勾玉 弥生時代 史跡池上曽根遺跡
銅造如来立像 飛鳥時代 天受院蔵 和泉市指定文化財
黒鳥村文書 平安時代~室町時代 大阪府指定文化財
大般若経・経櫃 平安時代~鎌倉時代 森光寺蔵 和泉市指定文化財
大般若経・経櫃 平安時代~南北朝時代 羅漢寺蔵 和泉市指定文化財
修善講式(写本) 鎌倉時代 池辺家蔵
修善講式(写本) 江戸時代 池辺家蔵
修善講式 平安時代(レプリカ)
礫石経 江戸時代 九鬼経塚 ほか
※記載のないものはすべて和泉市教育委員会所蔵
■記念講演会(参加費無料)
・令和3年11月3日(水・祝) 午後1時30分~
「覚超の希い―自筆『修善講式』を中心とする仏並池辺家の宗教文化遺産」
講師:阿部泰郎氏(龍谷大学教授・名古屋大学客員教授)
・令和3年12月5日(日) 午後1時30分~
「万町で見つかった飛鳥時代のほとけさま」
講師:田中健一氏(文化庁文化財第一課 文化財調査官(彫刻部門))
定員30人 事前申込制
会場はまなびのプラザ(いずみの国歴史館)会議室
■記念講演会の申込方法
・往復はがきに氏名、住所、電話番号、希望する講演会名を明記の上お送りください。
・いずみの国歴史館カウンターでもお申込みいただけます。その場合は、返信用のはがきをご用意ください。
・はがき1枚につき1人申込み可。連名での申込み不可。
・応募が30人を超えた場合は抽選となります。
・応募締め切り
11月講演会の締め切り:10/24(日)
12月講演会の締め切り:11/23(火・祝)
※新型コロナウイルス感染症の感染拡大状況によっては変更・中止の場合があります
■問い合わせ
和泉市いずみの国歴史館
〒594-1152 和泉市まなび野2番4(まなびのプラザ内)
TEL/FAX 0725-53-0802
開館時間 10:00~17:00(最終入館16:30)
休 館 日 月曜日(祝日は開館)・祝日の翌日(土日は開館)
展示入替期間・年末年始
■関連ファイル
■備考
会場内ではマスクを着用のうえ、会話はご遠慮ください。
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