【シンポジウム】府中遺跡を考えるVol.1
2018/03/23
去る3月21日、
地域の特色ある埋蔵文化財活用事業関連シンポジウム
「府中遺跡を考えるVol.1 ~府中遺跡とマツリ~」
を開催しました。
府中遺跡は、縄文時代から現代に至るまでの生活の痕跡を辿ることができる「複合遺跡」で、JR阪和線 和泉府中駅の東側一帯、南北0.9km、東西1kmの範囲に広がっています。
平成16年から平成24年にかけて実施された、和泉府中駅前再開発工事に先立って、約14,000㎡にも及ぶ範囲を発掘調査しました。
発掘調査では、木樋を伴う導水施設や、水が流れ込む水路の縁に川原石を敷き詰めて整地した状況が読み取れました。
現在、この府中遺跡から見つかった遺物の再整理事業を行っており、その結果、これらは水を用いた祭祀の跡であることがわかってきました。
この成果を踏まえ、府中遺跡の弥生時代から古墳時代を中心とした「マツリ」について考えるシンポジウムを開催しました。
和泉市教委文化財振興課の担当職員による事例報告「府中遺跡のマツリー整理作業の成果からー」のほか、大阪市立大学の岸本直文先生にもお越しいただき、「古墳時代の祭祀と府中遺跡」についてご講演いただきました。
全国のさまざまな事例をご紹介いただき、改めて府中遺跡の調査・再整理の意義を考える機会となったと思います。
後半は、ディスカッションを行い、府中遺跡の再整理事業の今後の展開への期待がより一層高まりました。
本事業のシンポジウムは、来年度以降、Vol.2、Vol.3の実施も計画しています。
今後のシンポジウムにもどうぞご期待ください。