池田エリア

高橋家住宅

高橋家住宅

高橋家は、平家落人とも伝えられる武士で、中世には池田庄一帯を領した。江戸時代になって帰農し、池田下村の庄屋を代々務めるとともに、泉州一橋領知の惣代庄屋も務めた。江戸時代、屋敷の前庭は村の年貢が寄せられる「納所場」として利用された。

中世後期の池田下村の政所屋敷にまでさかのぼる可能性が高く、ある武士の家系や屋敷地が、中世から近世を経て現代までたどれることは、全国的にもたいへん珍く貴重である。

現存する母屋(重要文化財)は、17世紀中期以前に建てられたもので、桁行9間半(18.5m)、梁間6間半(13.9m)の入母屋造。屋根は茅葺で4面に庇が付く。座敷の襖壁は桃山風の書院を思わせる堂々たるもので、南東隅には茶室もある。ただし、通常は非公開である。